伊那市の社会福祉協職員 1300万円余を無断で引出し
信州 NEWS WEB引用(20230313) 信州 NEWS WEB引用 (20231202)
伊那市社会福祉協議会の男性職員が、先月までの3か月余りの間に、協議会が成年後見人として財産を管理していた5人の口座から、あわせて1300万円余りを無断で引き出していたことが分かりました。
口座から無断で現金を引き出していたのは、伊那市社会福祉協議会に勤務していた36歳の男性職員です。
会見を開いた伊那市社会福祉協議会によりますと、この男性職員は、去年10月31日から先月3日にかけて、社会福祉協議会の印鑑を勝手に使い、協議会が成年後見人となって財産を管理していた5人の口座からあわせて1340万円を引き出していたということです。
また、5人のうち、いずれかの人から預かっていたおよそ40万円の現金がなくなっていたということです。
男性職員は平成31年から事務を担当していましたが、先月、諏訪市で起きた交通事故で死亡していて、残務処理を行う中で分かったということです。
伊那市社会福祉協議会によりますと、口座から引き出されたりなくなっていたりした現金は何に使われたか分からないということですが、遺族が全額を弁済する意向を示していることから、刑事告訴はしない方針だということです。
会見で、伊那市社会福祉協議会の篠田貞行会長は「利用者と裁判所の信頼を裏切り、成年後見制度に対する信頼さえ揺るがしかねない事態を引き起こしてしまい、申し訳ありません」と述べました。
直近のニュースでは、被害者が5人から6人に、使途不明金がほぼ2倍の約2526万円に増えているとのこと。成年後見制度の根幹を揺るがす大きな問題です。個人後見ではなく、今回は法人後見ということですので、社会福祉協議会は不正を防止するためのけん制体制をどのように講じていたのでしょうか。管理体制にも問題があると思います。引き出した財産の返還は当然であり、しっかりと再発防止に取り組んで頂きたい。